Google Workspace Updatesで、Access Approvalsに追加オプションが導入されることが発表されました。今回は、このオプションについて詳しく解説します。
更新内容
【更新内容】
2022年に導入されたGoogle Workspaceの「Access Approvals」に新しい機能が追加されました。この機能は、サポートやメンテナンス時にGoogleのサポート担当者が特定のデータにアクセスする際に、顧客がコントロールできるようにするものです。
今回追加された機能は以下の通りです。
1.「Specify」:Googleのサポート担当者がアクセスする特定の製品データを指定できます。例えば、Workspaceデータではなく、Gmailデータのみにアクセスすることも可能になります。
2.「Access duration」:データにアクセスできる期間を指定できます。
3.「Control」:以前に許可されたアクセスを取り消すことができます。
4.「Context」:アクセスリクエストが承認された理由または拒否された理由、または以前に承認されたリクエストが取り消された理由を示し、将来のリクエストのプロセスを簡素化することができます。
この機能はGoogle Workspace Assured Controlsの一部であり、Enterprise Plusの顧客のみが利用可能です。
公開された新しいコントロールオプションを採用することで、顧客はシステムとデータに対する可視性とコントロールを確保し、第三者(Googleを含む)がどのようにアクセスするかを明確にコントロールできます。
「Getting started」では、この機能についての詳細を学ぶために、Google Workspace Admin Helpの「Access Approvals」、Access Management、Access Transparencyを訪問することを推奨しています。
なお、この機能の展開ペースは「Extended rollout」で、2023年4月11日を始まりに15日以上機能が表示されることがあります。
さらに、Sovereign Controls for Google Workspace、Client-side encryption、データリージョン、およびAccess Management capabilitiesについての情報は、Google Workspaceのデジタル・ソヴェレインティの目標を達成するための顧客向けのソリューションを提供する方法についてより詳細に説明されています。
利用シーン
利用シーン:
Access Approvalsの追加機能は、Google Workspaceを使用する企業が、サポートやメンテナンスの際、Googleのサポート担当者がどのようなデータにアクセスできるかを制限することができます。
以下は、この機能が活用される具体的なシーンです。
1. 社外委託した企業に限定されたデータ提供
企業が、社外委託したパートナーや顧客にGoogle Workspaceのアクセスを許可する場合、アクセスオプションを細かく設定することができます。
例えば、Gmailのデータのみアクセスを許可し、他のWorkspaceのデータにアクセスできないようにすることができます。
2. 長期間のアクセス制限の設定
企業が運用するGoogle Workspaceには、重要かつ機密性の高いデータが多数含まれています。このため、アクセス期間の制限を設定することで、長期的な情報漏洩のリスクを軽減することができます。
3. データ管理の改善
アクセス承認のコンテキスト機能を利用することで、アクセス要求の理由や承認/拒否する理由を明確にし、今後同様の要求があった場合の対応を改善できます。
また、不要になったアクセス権限を簡単に削除することができるため、データ管理をスムーズに行うことができます。
以上のように、企業が自社のGoogle Workspaceをより安全かつ効率的に運用するための機能として、Access Approvalsの追加機能が活用されます。
リリース日
この機能のリリーススケジュールは、2023年4月11日から開始され、Rapid ReleaseおよびScheduled Releaseのドメインに拡大導入されます。
ただし、機能が表示されるまでに15日以上かかる場合があります。また、この機能はGoogle Workspace Enterprise Plusのアドオンとして提供され、このエディションのカスタマーのみが利用できます。
詳細については、Googleのアカウント担当者にお問い合わせください。
まとめ
Google Workspaceの新機能「Access Approvals」が更に進化し、顧客はこれまで以上にデータのアクセスをコントロールできるようになりました。
特定の製品データへのアクセス許可を制御したり、期限を設定したり、アクセスの撤回を行ったり、など自由度が高くなりました。Googleは顧客がシステムとデータの可視性と制御性を持つことが重要だと認識し、今回の機能追加でビジネスに最適な方法でデータにアクセスすることを保証しています。
ソース記事:Fine tune access to data with additional options for Access Approvals