こんにちは。
個人的に気になっていた、Googleスプレッドシートでガントチャートが作成できる「タイムラインビュー」がリリースされていますので今回ご紹介いたします。
ガントチャートとは、プロジェクトの計画立案や進行管理などでよく使われるチャートの一種です。タスク名や担当者、開始日、終了日などがグラフで視覚的に確認できるので、プロジェクトの進捗具合がわかりやすく、私もよく作成しています。
ガントチャートは、ExcelやGoogleスプレッドシートを使って自前で作成したり、Microsoft ProjectやBacklog、YouTrack、Asanaなどのプロジェクト管理ソフトや関連サービスを使って出力することができます。
個人的には、これまでGoogleスプレッドシートを使ってガントチャートを作成していました。ちまちまセルの色を塗るという完全手作業なので、タスクの開始日・終了日が変更になると、セルの色も変えてチャートを書き換えていました。
これはかなり面倒な作業なので、今回のGoogleスプレッドシートの「タイムラインビュー」には以前から気になっていたところです。
前置きが長くなってしまいました・・・それでは、早速使ってみましょう!
タイムラインビューに表示する情報を決めよう
タイムラインビューを使うには、まず以下の項目が記載されたタスク(工程)の一覧表をGoogleスプレッドシート上で作成します。これらの項目はタイムラインビューを表示するために最低必須の項目です。
- カードのタイトル
- 開始日
- 終了日
「カード」とは、タイムラインビュー上に表示されるバーチャートの事です。つまり「カードのタイトル」は、ガントチャートでいう「タスク」や「工程名」にあたる情報です。
追加の項目として、以下の情報もタイムラインビュー上に表示できます。
- カードのグループ
- カードの詳細
「カードのグループ」は、カードをグルーピングするための情報です。同じ値であればカードがまとめられます。今回はそのタスクの担当者を表示してみることにしました。「カードの詳細」は、カードのタイトル横に表示される追加の情報です。今回はタスクの進行状況を表示してみることにしました。
今回表示する情報をまとめると以下のようになります。
項目名 | 表示する情報 |
---|---|
カードのタイトル | タスク名 |
開始日 | タスクの開始日 |
終了日 | タスクの終了日(締め切り) |
カードのグループ | 担当者 |
カードの詳細 | 進行状況 |
データを入れてみるとこんな感じになります。グループに指定する担当者には、条件付き書式で背景色を設定しておくと良いでしょう。この列の色は、後ほどチャートのバーの色に指定できます。
カードのグループや詳細は汎用項目です。今回は担当者や進捗状況としましたが、グループを工程の大項目としたり、詳細を担当者にしても構いません。
さぁ、これで下準備は終わりました。この情報をもとにタイムラインビューを表示させてみましょう。
タイムラインビューを表示する
タイムラインビューを表示するには、スプレッドシートメニューの「挿入」→「タイムライン」を選択します。
「タイムラインの作成」ボックスが表示されますので、タイムラインに表示したい工程表部分を選択して「データ範囲の選択」欄に範囲座標を指定します。範囲はタイトル行も含めます。
範囲を指定後、「OK」ボタンを押します。
新しいシートにタイムラインが表示されました!
右上の「設定」ボタンを押して、開始日、終了日、カードのタイトル、カードの色、カードの詳細、カードグループの列をそれぞれ指定すればOKです。
カードの色は指定した列のセルの背景色がカードの色になります。なお、カードを選択して、個別に色を付けることも可能です。
右上のバーで、今日に移動したり、日付のスケールや表示サイズを変えることができますので色々と試してみてください。
まとめ
Googleスプレッドシートのタイムラインビューを使えば、簡単にガントチャートが作成できることがわかりました。
タスクの変更が発生しても自動でバーチャートが書き換わるため、以前の手書きガントチャートから比べれば、格段に楽になりました。
ただ、ガントチャート機能としては必要最小限の印象です。バーを直接触って期間を変更したり、工数の自動計算や進捗率の厳密な管理をすることはできません。そのあたりは専用のプロジェクト管理ツールと比較すると見劣りしますが、プロジェクト初期の計画立案や顧客説明用などの通常利用であれば十分に役立ってくれるでしょう!
以上、Googleスプレッドシートのタイムラインビューを使ってガントチャートを作成する方法をご紹介しました。