こんにちは。
会社で作成する様々な資料は、上司や担当者など確認を必要とする人たちの承認を経て完成します。例えば、見積もり書やプレゼン資料、経費精算書、稟議書などなど。
これらの資料は、例えば見積書であれば「所属長→社長」の順で承認されたり、経費精算書であれば「所属長→経理担当→経理部長」の順だったりと、その資料の内容によって承認される経路が異なります。
この様な承認手続きの流れは「ワークフロー」と呼ばれます。
Google Workspaceでもこのワークフロー向けの機能が実装されていますので、今回ご紹介したいと思います。
Googleドキュメントの「承認」機能を使ってみよう
Google Workspaceでのワークフローは、Googleドキュメント、Googleスプレッドシート、Googleスライドで利用できます。
ワークフローを開始する資料の、ファイル → 承認 を選択します。
右に承認ウィンドウが表示されますので、「リクエストを送信」ボタンを押します。
承認するユーザーを入力し「リクエストを送信」ボタンを押します。この時、リクエストに含めるメッセージや、期限を指定できます。また、承認リクエスト時にファイルをロックをかけたり、編集を許可することもできます。
ファイルが共有されていなければ、アクセス許可を行います。
承認リクエストを送信すると、そのドキュメントは「承認待ち」ステータスとなり、承認ウィンドウで状況が確認できるようになります。
承認者側は、メールでメッセージが通知されますので、ドキュメントを開いて内容を確認します。
承認者側でドキュメントを開くと、このドキュメントに対して「承認」または「拒否」の操作を行うことができます。まずはいったん「拒否」してみます。この時、通常のドキュメントの様に、「コメント」や「提案」を使って、拒否された理由などを記入して相手に知らせることもできます。
「拒否」ボタンを押すと、申請者に不承認であることが通知されます。このときメッセージを含めることも可能です。
申請者には、不承認であるメールが送信されます。
ドキュメントの承認ウィンドウにも、不承認であることが判るメッセージが表示されます。ここのウィンドウではチャットのように、承認者とコメントのやり取りを行うこともできます。
それでは、指摘された内容を修正したので、再度承認リクエストを送信してみます。承認ウィンドウの「新しい承認プロセスを開始」ボタンを押します。
同様に、承認者のアドレスを入力し、「リクエストを送信」ボタンを押します。
新たな承認プロセスが開始され、先程と同様に承認者に通知メールが送信されます。今度は承認してみましょう。「承認」ボタンを押します。
承認されると、このドキュメントにはロックがかかり、以降は編集ができなくなります。(ロックを解除することは可能です。)ただ、普通に削除することはできますのでご注意ください。
複数の承認者がいる場合
複数の承認者にリクエストを出すことも可能です。承認リクエスト送信時に複数の承認者のアドレスを入力します。
複数の承認者がいる場合は、順序関係なく、全員が「承認」することで承認完了となります。1人でも「拒否」されると拒否ステータスになります。
まとめ – Google Workspaceのワークフローでできないこと
以上、Google Workspaceのワークフローの流れをご紹介しました。
使ってみた印象としては、簡易版のワークフロー機能だと感じました。主に以下の点について本格的なワークフローシステムと比べて簡易的です。
- 複数人の承認者設定は可能だが、所属長→経理担当→経理部長の様に、2つ以上の承認経路を考慮したワークフローができない。
- ドキュメントやテンプレートに紐づいたワークフロー設定ができない。あくまでも資料を作成した人が承認者を指名する。
- 「未承認ドキュメント一覧」のように、未承認のドキュメントがリストアップされる場所がないので探しづらい。
あくまでも「申請→承認」の1回のフローなので、複雑なワークフローを重視する企業ではマッチしないでしょう。
ただ、Google Workspaceの承認機能はリリースされたばかりですので、今後機能アップに期待したいところです。