実は、有料のGoogle Workspaceを使わなくても、Gmailで独自ドメインのメールを送受信する方法はあります。
設定方法はすでにいろんなサイトで紹介されているのですが、これは厳密には、Gmailをメールサーバーとして利用する方法ではありません。
どういうことかというと、Gmailをメールソフトとして、お手持ちの独自ドメインのメールを送受信する方法であり、独自ドメインのメールサーバーは結局別で準備する必要があります。
ただし、Gmailの持つ強力な迷惑メールフィルタや、検索機能の恩恵を受けることはできるため、一定のニーズはありそうです。
今回はその設定方法に加え、Google Workspaceを利用する場合とのメリット・デメリットをご紹介したいと思います。
Gmailで独自ドメインメール送受信する設定
すでに、独自ドメインのメールがあり、メールソフト等でメールが送受信できる状態である事を前提としています。
以下の情報を準備しておいてください。
・メールアドレス
・ユーザー名(メールアドレスと同じ場合が多い)
・パスワード
・受信(POP)サーバーアドレス
・送信(SMTP)サーバーアドレス
まずは、Gmailの設定画面を開きます。歯車アイコンから「設定」を選択します。
続いて、「他のアカウントでメールを確認」という項目の「自分のPOP3メールアカウントを追加」というリンクをクリックします。
送受信するメールアドレスを入力して、次のステップをクリック。
ユーザー名、パスワード、受信(POP)サーバーアドレスを入力します。受信時にサーバーにメールを残したい場合は「取得したメッセージのコピーをサーバーに残す」にチェックを入れてください。
また、Gmailのメールと混同したくない場合は、「受信したメッセージにラベルを付ける」にもチェックしておいたほうがよいでしょう。
入力したら、アカウントを追加ボタンをクリックします。
ここまでで、独自ドメインのメールをGmailで受信する設定が完了しました。引き続き、Gmailから送信できるように設定していきます。「はい。」を選択して、次のステップボタンをクリックします。
名前には、このメールアドレスのFrom(差出人)となる名前を入力します。「エイリアスとして扱います」にはチェックをいれておきます。
続いて、送信(SMTP)サーバー、ユーザー名、パスワードを入力します。その他の項目はご利用のメールサーバーの仕様に従ってください。
次の画面が表示されます。しばらくすると、独自ドメインのメールアドレスに、確認のメールが届きます。
メールのリンクをクリックして確認するか、確認番号を上の画面に入力することで、設定完了です。
以上で、お持ちの独自ドメインのメールアドレスを、Gmailで送受信できるようになりました!
メールを新規作成すると、これまで表示されていなかったFromという欄が出現するようになります。ここでGmailから送信するか、独自ドメインのアドレスから送信するかを選択できます。
Gmailで独自ドメインメールを送受信するメリットとデメリット
Gmailで他のアドレスの送受信できるようになると、以下のメリットがあります。
・Gmailのもつ強力な迷惑メールフィルタと検索機能が利用できる。
・Google Workspaceよりも安いメールサーバーで運用できる。
どうしてもメールサーバーの費用を抑えたい方で、かつ上記のGmailの機能を使いたい方には利用価値があります。
ではデメリットとしては、どうでしょうか。
ざっと挙げてみると、
・受信に数分程度のタイムラグがある。
・メールボックスのサイズは15GBまで。(Google Workspaceは30GBまで)
・POP受信なので、他のメールソフトと併用している場合は、既読状態が同期されない。
というような事が言えるでしょう。
また、Gmailはあくまでも無料のメールサービスですので、ビジネス用途で利用する場合は以下の点に注意が必要です。
ビジネス用途で利用する場合は、素直にGoogle Workspaceの利用をおすすめいたします。
・組織(複数人)での利用に向いていない。
・SLA(サービス品質保証)がない。
・サポートが受けられない。